ニット帽へのプリント③ ニットキャップに文字をプリント

ニット帽へのプリント③

こんにちは。

今回は実際にニット帽へのプリントテストをレポートです。

製作動画は以下なので、まずご参照ください。

https://www.youtube.com/watch?v=Ui0PQiPDOfk

【転写素材】

ニットキャップ(100均)

【転写紙】

MPプラスターType-S

http://pro.quick-art.com/type-s.html

【使用副資材】

ラバークッション

http://pro.quick-art.com/item_rubber.html

①下準備

被ってイメージが割れるのを避けるために、予めプレスの際にニット帽を伸ばしますます。

ニット帽のサイズが19cmなので、若干長い24cmのラバークッションを下敷きにセットします

この下敷きをもっと長くした場合には、プリントしたイラストが被った時に縮んでしまうので、
頭に被った際程度のサイズ感で伸ばしてください。

*注意点

当初から幅があるニット帽の場合は、伸ばしてプレスするのは不要です。

②プレス機でプレス

Type-Sで作ったマークを、ニットキャップにプレスします。

まず事前プレスで約125度で5秒程で、プリント面を水平にならしてください。

ならした後に、マークを約125度20秒程でプレスしてください。

圧力は下敷きを敷いたうえで、やや強めにしてください。

素材によりますが、起毛だってることが多く、プレス作業場所に糸カスが付着します。

コロコロなどで糸カスを取りながら作業してください。

*注意点

プレス圧が強すぎると、プレス痕の跡がしっかりついてしまいます。

また温度も素材によっては低くしないとダメージを多く受けたりします。

耐熱が低い場合は、温度を低くして時間を長くしてください。

あらかじめ熱の耐久性をテストしましょう。

③マークを転写する

プレスしたマークを完全に冷めたら、剥がしてください。

剥がす際は一気に剥がさず慎重に、マークがちゃんと生地についているか確認しながら行ってください。

この段階で、上手くいくかいかないかハッキリします。

マークが細すぎたり大きすぎたりの場合や、ニットがそもそも相性に合わない場合は、マークがつかないです。

*注意点

マークが紙に残った場合は、全部剥がさず、一旦戻して②の工程を繰り返してください。

④確認する

仕上げプレスをした後に、ニット帽を少し伸ばして、割れの確認を行ってください。

またご自身で被ってみて確認してください。

今回の実験で分かったことは、太めの文字ですとプリントしやすかったですが、細い線は剥がす際にどうしても
紙に残ってしまうので難しかったです。

またテストなど考慮すると、安価のニット帽が良いと思いますし、持ち込みは基本対応しない方が無難です。

トムスさん等にもニット帽はあるので、仕入れ先で確認してみてください。

仕上がりは、伸ばしても割れが目立ちずらく、100均のニット帽がクオリティの高いオリジナルニット帽ができあがりました。

刺繍以外ではあまり見たことないデザインです。

今後の選択肢として、覚えておいて、損はないと思います。

ニット帽へのプリント② ニット帽以外の呼び方知ってますか?

こんにちは。

今日は、前回からの続きでニット帽へのプリントについてです。

「生地が固くて、割れが怖くて、やった事がない」
を1つずつクリアしていきたいと思います。

①生地が固い

そもそもニット帽と言っても沢山の種類があります。
私がニット帽を買いに行った100均セリアでは、似たような感じですが、3種類ありました。

そして、思い出すと帽子屋さんでニット帽を選ぶときって、
遠目から見てると同じに見えますが、手で取って選ぶと全然違いますよね。

そして被ってみると、更に違う。

結構私は、好きで帽子屋さん長居します。

ここで題材にした、ニット帽の呼び方ですが、楽天で調べると商品の呼び名で以下の様にありました。

 

ニットキャップ
キャンディーボンボンニット
ニットワッチ
ワッチキャップ
キャスケット
イスラム帽
サマーニット帽
etc・・

色々ありすぎます!w

呼び名でどのような形状かは概ね分かりますが、全て「ニット帽」の一括りです。

なので、ニット帽の中でどの種類がプリントできて、どの種類は難しいというのを把握しておくべきでしょう。

できるならプリントできるニット帽の仕入れ先を見つけておいて、それに限定にしてあげるといいと思います。

ちなみに実験で使ったのはニットキャップです。

②割れが怖い

ニット帽の多くはワッペンプリントか刺繍で、割れのリスクはありません。

貼ったものを伸ばすと割れるので、刺繍の様にロックさせてしまうのが、1番割れが起きません。

残念ながら他の製法では基本割れのリスクがあり、怖い商材です。

ただこの製法では、フルカラーで抜け柄のプリントは難しいです。

抜け柄のプリントをしたい場合は、どうするか。

そこで「抜ける転写紙」です。

Type-Sはストレッチ素材向きで割れに強いです。

果たして、どのくらい割れるのか次回のレポートです。

③やった事がない

刺繍やワッペンのプリント方法でも、youtubeやネットでもあまり情報はありません。

そもそも無地が好まれるアイテムで、プリント方法も限られているのでリメイクの対象になりずらいというのがあります。

ただ、そもそも作り手もユーザー様も発想としてないだけでオリジナルニット帽は面白い商材だと思いませんか?

次回にやってみた実験を記しますので、経験したものとして読んでいただいて、是非活用してほしいです。

ニット帽へのプリント① なぜ難しいのか?

こんにちは。

クイックアートの企画室の飛山です。

今回は、冬のアウターの定番であるニット帽へのプリントをご案内します。

 

「難しいんじゃない?」と思った方は、正しい直観だと思いますw

 

ただ諦めず、できる方法を考えるのがプリント業の道。

ここでニット帽が難しい理由を考えましょう

①生地が凸凹 生地が厚い 生地が固い

ニット帽の中でも、上記のものは転写した後に剥がすことが難しいです。

価格帯が高いアウトドア系のものは、しっかりした作りで、転写ができない(その必要もない)ものです。

②被ったら伸びる

プリントで、怖いのがイラストの割れ。特にプリント作業時と使用時で違うのは要注意。ニット帽はこれに該当。

③ノウハウが少ない

そもそもニット帽へのプリントの依頼って少ないですよね?

ニット帽=無地というイメージや、黒など暗色が多いためプリントする発想にならないのでしょうか。

簡単にまとめると

「生地が固くて、割れが怖くて、やった事がない」という案件ですw

次回は、上記の課題のクリアがテーマです。