【完全保存版】転写紙印刷のトラブル対策・原因別解決ガイド

抜ける転写紙に印刷したら、トナーがうまく乗らなくて…

季節や湿度の影響、用紙厚設定のミスが原因かもしれません。
原因ごとにしっかり対処しましょう!
原因ごとにしっかり対処しましょう!
1. よくある印刷不良と対処法
■ 定着不良(トナーが剥がれる・泡立つ・色が抜ける)
- 原因:トナーが紙に定着できていない
- 対策:
- 用紙厚を「より厚い紙」や「ごく厚い紙1」に設定
- 印刷前にMPシートを120℃で5〜10秒ほど熱プレス
- 湿気を飛ばす(ドライヤー・プレス機を使用)
▼定着不良の例(クリックで拡大)
■ ゴースト(約94mm下に残像が出る)
- 原因:
- 定着ユニットの汚れやキズ
- 用紙厚が不適切
- 対策:
- 用紙厚を「より薄い紙」に変更
- プリンター内部清掃を実施
2. 印刷前にやっておくべき準備
- 湿気対策:ドライヤーで軽く乾燥させる。MPシートは熱プレスが有効です。
- 給紙は1枚ずつ:転写紙は連続給紙不可。必ず1枚ずつセットしてください。
- 紙とプリンターの状態:使用前に触って「冷たい」「湿っている」などがあれば対策を。
印刷環境の理想的な条件
項目 | 理想値 |
---|---|
室温 | 23~25℃ |
湿度 | 50% |
用紙の状態 | ひんやりしていない、湿っていない |
用紙厚測定の参考画像
クリックすると拡大表示されます。
3. 用紙厚設定の調整とトナーセーブ機能の活用
■ 用紙厚設定のポイント
- 定着不良(トナーが剥がれる) → 用紙厚を「厚め」に設定
- ゴースト(残像が出る) → 用紙厚を「薄め」に設定
例:
「普通紙」→「厚い紙」→「より厚い紙」→「ごく厚い紙」などプリンター側の設定メニューで変更可能です。
■ トナーセーブ機能とは?
濃い色のベタ面が多いデザインなど、トナーの吐出量が多いと定着不良になりやすくなります。
この場合、トナーセーブ機能をオンにすることでトナーの量を減らし、印刷トラブルを防ぐことができます。
- プリンター本体で「トナーセーブ:オン」+「用紙厚:厚め」に設定
- RIPソフトでは「パネル設定(プリンター設定に従う)」にして印刷
※出力される色味は少し薄くなる傾向がありますが、定着性が向上します。
▶ 詳しくは:
OKI公式:トナーセーブについて
4. プリンター内部の清掃方法
■ 定着不良やゴーストが起きたら、まず清掃を!
印刷不良の発生後は、プリンター内部にトナーが残っている可能性があります。
そのまま使用すると次の印刷にも影響が出るため、内部の清掃を行ってください。
■ 清掃手順
- 普通紙(上質紙)を用意し、Illustratorやメモ帳で「.(ピリオド)」や「1」だけのデータを作成
- そのデータを厚紙モード+マルチパーパストレイで印刷(※複数回実施)
- 印刷した普通紙に汚れが付かなくなるまで繰り返す
▼実際の汚れ付着の様子(クリックで拡大)
この方法で内部のトナー残りを除去することで、再発を防ぐことができます。
■ LEDヘッドのレンズ清掃
上部カバーを開け、カバー側についているレンズ面を柔らかい布で優しく拭いてください。
■ センサー部分の清掃
ドラムユニットを外して、ベルトユニットを取り出すと下にセンサーが見えます。
こちらも柔らかい布でふき取りましょう。
5. 季節別トラブル傾向とその対策
■ 寒い時期(冬場)
- 室温が低いとプリンター内部で結露が発生し、定着不良の原因に。
- 印刷前に2時間ほど前から室温を23〜25℃に調整。
- 湿度は50%以下、プリンターや紙が「冷たくない」状態にする。
■ 暑い時期(夏場)
- 白トナーでゴーストが発生しやすくなる。
- 「ごく厚い紙1」→「より厚い紙」に変更してみる。
■ 梅雨・湿気の多い季節
- 紙が湿気を吸うとMPの余白にプラスターが付着したり、トナーがうまく乗らない。
- 印刷前にドライヤーやプレス機で紙の湿気を飛ばす。
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6. メーカーFAQ・参考リンク集
上記リンクは、OKI製プリンターにおける公式なトラブルシューティング情報です。
困ったときの参考にしてください。